続き。
成功の秘訣は
「手間暇を惜しまない心意気」の一点に尽きます。
先に紹介した「ケンタッ○ー」ネタもそうですし、
例えばパンフだってそう。
家に持ち帰って改めて見返すと、
これでもかとネタが詰め込まれているのに気付かされます。
本編も言うに及ばず。
全員話が変わる度に、衣装、小道具から髪型(あるいはウィッグ)に至るまで
総入れ替えしての登場という徹底っぷり。物音を立てる事なく、気配を消していましたが、
舞台裏はさぞかし修羅場ってたことだろうと思います。
感心しつつも、
正直そこまでするか? という驚きも半分。
ちょっと慣れた人なら、着回しのきくコーディネートとか
何にでも見立てられる衣装を使ったり‥普通だったらそういう手に走ります。
でも今回はそれで良かったのではないでしょうか?
手はかかるわ、時間は取られるわ、金は食うわで
非効率極まりないんですけど、だからこそ
それが
「お客さんを楽しませよう」という真摯な思いに繋がっていくのです。
まあ、そこまで計算ずくかどうかは分かりませんけどね。
ただ、故意か偶然か。最終的に最善手を勝ち得る結果となりました。
そもそも演劇なんて
手がかかって、時間が取られて、金を食う、非効率で不条理なもの。
不条理が正解という不条理。
演劇の世界では、手抜きで人の心を穿つなんて出来ないのです。さて。このままではベタ褒めに終わってしまうので、
最後にちょっとした苦言を。
話が進んでいくほどに、
サジ加減が難しいんだなぁという印象を受けました。
自虐ネタや身体的特徴をネタにした笑いは
度が過ぎると笑えない‥というか、笑っていいのか微妙な気持ちになってきます。
この辺の味付けの好みは個人差があるのでハッキリした事は言えませんが、
今現在、ものすごく際どいバランスの上に成り立ってるという事実は
意識しておいた方が良いと思われます。(今後のためにも)
それもまぁ、全体からすれば些細な事ですけどね。
次回、別の切り口でまた記事を書きます。
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