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議論

「演劇大学inおおいた」総括 後編

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そもそもの話として。

今後の大分演劇を担う世代に
どうしてもと頼まれたからしぶしぶ引き受けたのであって、
僕が実行委員として参加する事については
当初から場違い感というが居心地の悪さというか‥
多分、役に立てないだろうなという予感がありました。

そして回を重ねるごとに
それは予感から確信に変わっていった訳です。


低スペックな人間である事は僕自身が重々自覚してるし、
なかでも対人スキルが壊滅的なのは界隈では有名な話。
とても実行委員に相応しい人選とは思えない。
とはいえ、それは程度が高いか低いかの問題なので
努力ややり方次第でどうにか(多少は)穴埋めできる。

けど‥

思想や方向性が正反対なのはどうにもできない。





常々、楽して演劇したいと思っている。

ただ生きていくだけでも手一杯なのに
残業に、休日出勤に、長期出張に怯える日々。
それでも演劇を捨てたくない、続けていたいと考えるなら
「ラクして演劇」という道を模索しないといけないし、
そういう演劇との関わり方があってもいいはず。


でも、それは旧来の演劇の在り方とは相容れないし、
演劇大学の運用も当然、その延長上にある訳で。


・土日を献上しなさい
・何なら平日も都合をつけなさい
・朝から晩まで身柄を拘束します
・期間中、一日たりとも欠席することは許しません
・県外の人は大分まで来なさい
・宿泊が必要ならすべて自分で手配しなさい
・怒号と灰皿が飛んでくるような稽古に耐えなさい
・成果発表までに台詞を覚えなさい
・覚えられないなら寝る時間でも削りなさい
・成果発表がうまくいかなくても責任は取りません
・以上を踏まえて、お金を払いなさい



これらを喜んで受け入れる者だけが演劇に携わる資格を有し、
逆に一つでも欠ければ「やる気がない」と判断される。

これだけ篩(ふるい)に掛けておいて、
残った粒を数えて「少ない少ない」と嘆く様は、
僕にはどうしても奇異に見えた。

先に述べた「ラクして演劇」と反するし、
普通の人の普通の感覚とあまりにかけ離れているからです。





そういった昭和的な根性論と
平成~令和におけるライフスタイルとは絶望的に相性が悪い。

昭和の時代は何だかんだで未来があった。
将来はもっともっと良くなっていくんだという希望が。
だから、多少の苦労や回り道、自己犠牲を許容する余地もあった。

でも、今は違う。

未来がない。
この先、下がりはしても上がる事はないだろうという閉塞感。
当然、個々人が切り売りできる
時間、金銭、労力は目減りしていくし‥
安価な娯楽が氾濫する昨今、
それをわざわざ演劇に注ぎ込んでくれると期待するのは
ちょっと無理がある。



そういう事情や時代背景を、
演劇界全体が斟酌していない傾向にあるし、
日本演出者協会の上層部自体が
昭和的根性論に支配されてしまっている感がある。


こうなってくると、僕個人にはどうすることもできない。
「ラクして演劇」という発想そのものは異物でしかないので、
その点については口を噤むしかなかったのです。





今、僕らは当たり前のように演劇に携わっていますが、
実はこれはある種の特権階級であると言えます。

恵まれた環境だからこそ、
演劇に無縁の人は演劇に関わる暇がないくらい忙しい
という事実に気付きにくい。


さあて、そんな人達をどうやって演劇の世界に引き込むか。


例えば、先の劇作家大会などはどうでしょう?
スタッフからは不満続出でしたが、
それはあくまで内部の話であって、
対外的には ― 興業としては悪くない成果でした。

潜在的にはあれだけの動員数が見込める事を意味しています。


どうすればそれを引き出せるのか?
求められているモノは何か?
演劇大学との違いはどこにあるのか?

次の機会に備えて
その辺を考察しておくのも良いかもしれません。
 

 

 

 


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